アーリーリタイア界隈の私たちは、投資についてアドバイスを求められることがあります。では、それが60歳を超えた方だった場合、どのように考えればよいのでしょうか。

この記事では、退職金1,800万円、老後資産3,000万円、65歳から月18万円の年金を受け取る予定の62歳Aさんが登場します。
Aさんは元本割れを嫌い、退職金の運用を行いませんでした。しかし、退職後の同期会で「新NISAで退職金を運用し、1,300万円の利益を得た」というBさんの話を聞き、後悔するという内容です。
隣の芝生は青い
嫉妬心というものは、年齢を重ねてもなかなか消えないものです。
投資で大きな利益を得た人がいれば、その裏には損失を抱えた人もいます。もし大きな暴落が起きていたなら、Bさんは成功体験を語らなかったかもしれません。その場合、むしろAさんの選択が正しかったという評価になっていたでしょう。
すでに老後資金の見通しが立ち、生活設計が完成している人であれば、無理にリスクを取る必要はありません。老後においては、資産を増やすこと以上に、不必要な心配事を増やさないことにも価値があると思います。
高齢からの投資
退職後に投資を始める場合は、
- 残された時間
- インフレリスク
- 暴落時の精神的負担
これらのバランスを考えながら、自分が最も納得できる地点を選ぶしかありません。
若い世代ならば「長期で待てばよい」で良いかもしれませんが、残り時間という制約があるため、最適解は人それぞれです。
もし投資を行うのであれば、できるだけシンプルな方法が望ましいでしょう。
現物への投資は避け、ペーパーアセットに限定する。それも株式だけで十分だと思います。
そのうえで、最低限知っておきたい事実があります。
- リーマン・ショック時のS&P500の最大下落率は約56.8%
- 元の水準へ回復まで約5年を要した
- 2025年の日本のインフレ率は前年比で約3%上昇した
投資を始める前に、こうした現実は理解しておくべきでしょう。
ポートフォリオ案
古来より伝わる目安として、
- 「100-年齢」
- 「110-年齢」
を株式比率とする考え方があります。
残りは現金や預金として保有します。少し捻って国債も良いかもしれません。
投資対象は、多くの人が理解しやすく、実際に広く選ばれている「オルカン(全世界株式インデックスファンド)」1本がシンプルで良いでしょう。
そして、一度に投資するのではなく、自分が精神的に落ち着いていられる範囲で、時間をかけて分散して投入していく。
高齢からの投資においては、期待リターンの最大化よりも、「眠れること」のほうが重要なのかもしれません。



コメント