私は私立文系大学を、2000年に卒業しました。いわゆる就職氷河期が1993年~2005年と言われていますので、ど真ん中に当たるわけです。買い手優位で求人自体も少なく、第一志望の会社には入ることが出来ませんでした。三流私立文系大学ですので、条件の良い求人が多いわけでもなく、さらにインターネットも、まだまだ拡散半ばでしたので、情報も少なかったですね。
そして、内定を取った中で、一番条件が良かった上場企業の専門商社に入社しました。実際に入社してみると就業時間はまったく違いましたよ・・。今はネットの力で、入社してみないと分からない情報を得ることができるので便利ですよね。当時の状況が下記となります。
- 2年目の手取りで300万円弱
- 土日祝は休み
- 就業時間(外部向け)9:00~17:20 実質8:00~22:30
- ↑の就業時間より月残業時間100時間が常態化
- 有休=忌引orインフルエンザ
- 営業手当=見なし残業代
- 全営業の8割が未達の予算編成&体育会パワハラ系
ちなみに、これをブラックだと言ったら、大学の同級生から
「甘い。」
「土日祝が休みで給料が出たら優良企業。」
「俺なんて20連勤したことがある。」
など、謎の忙しさ自慢になったことがありました。
奴隷の鎖自慢のようで、ぞっとしたことを今でも覚えています。
確かに、私の世代は、誰もが聞き覚えのある、「ぜんぜん足りねーじゃん」の武富士、「ゾス」の光通信、「穴掘り」のイークラシス・・と、香ばしいブラック企業が跋扈していた時代です。ゆえに私の居たところなんてパンチが弱すぎるため、話題にもあがりませんでした。
私が前の会社を辞めたのは、営業が合っていなかったのが一番の原因ですが、それと同じくらいサービス残業に納得がいかなかったことも挙げられます。100時間前後の毎月の残業が状態化しているのに営業手当という名の見なし残業代金でごまかされており、計算してみると時給で800円前後になりました。営業嫌いの私に、この給料ではモチベーションなんて上がるはずもありません。
ちなみに激務で有名な電通やキーエンスは、それに見合った給料を出している会社ですので、それを理解して入社している以上は「良い会社」だと思います。
最後に、
前の会社退職時に、もし今の知識があれば、未払い残業代の請求をしていますね。残業代請求の消滅時効が2年から3年に伸びましたので、まとまったお金が得られそうです。ネットで情報が氾濫している今、今更だとは思いますが、サービス残業の心当たりがある方は「定額残業代の最近の裁判例」とかで検索してみると、良いかもしれません。
黙って泣き寝入りしていては、搾取されるだけの存在となります。違法な残業をさせられた方は、きちんと対価を請求をすることが、ブラック企業を駆逐する第一歩だと思います。なおその際は、タイムカードの打刻、タクチケ、手帳メモなどの証拠が必ず必要となりますので、準備してから請求にはいりましょう。
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