スポンサーリンク

【HDV】~米国高配当ETF~

etf ETF

日本人大好き高配当ETF【HDV】(iShares Core High Dividend ETF・iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)の考察です。

私のポートフォリオの核となるETFです。2018年から、定期買い付けで少しずつ口数を増やしていき、現在は、資産の3割以上が【HDV】となっております。

少々クセが強いETFですので、性質を知っておいた方が良いかと思います。

スポンサーリンク

【HDV】とは

アメリカ市場で高配当かつ財務健全性を重視した上位企業75社の銘柄で構成されたETF。

品質を重視した採用ルールで値動きのブレを抑え、景気減速や金利変動局面で粘り強さを発揮します。

提供会社は世界最大の運用会社ブラックロック

銘柄数75
純資産額116億ドル
ベンチマークモーニングスター配当フォーカス指数
配当金 0.949ドル
直近配金利回り3.11%
経費率0.08%
設定日2011年3月29日
2025年9月

私の投資は、バイ・アンド・ホールドで分配金を頂戴しようというものですので、投資した企業には安定していて欲しいのです。その点HDVは、財務健全な企業を選別してくれるので素晴らしい限りです。

経費率はライバルの米高配当ETF【VYM】が0.06%ですが、誤差の範囲かと思います。ここ数年、経費率下げ合戦をやっていましたが、さすがにもう打ち止めでしょう。

【HDV】保有銘柄

アメリカ企業に疎い方でも、この企業群は聞いたことがあるのではないでしょうか?

アメリカの超有名企業が集まったETFなのが良く分かりますね。

一方、このETFを嫌う方は、エネルギー銘柄が多すぎる点や、上位5社だけで3割~4割を占めている点で避けられるようです。

【VYM】は、410社に分散されています。

【HDV】資産構成

【HDV】の資産構成は、年4回リバランスされますが、セクターによって偏りが見られるのは昔からです。エネルギーセクターの比率も昔から一貫して高く、エネルギーとヘルスケアで4~5割超えですので、セクター分散が出来ているとは言い難いですね。

このあたりは賛否両論あります。嫌われる大きな要因になりますが、リバランスの多さに関しては、「その時の市場動向に合わせて年4回もリバランスしてくれる。」と、考えればどうでしょうか。

エネルギーセクターについては、最近特にクリーンエネルギーが叫ばれおり、先行き不安ではあります。しかし、今日や明日に石油が使われなくなる訳でもなく、さらに、保有銘柄上位のエクソンモービルやシェブロンも、何もせずに黙っているわけでもないので、情勢に合わせて柔軟に事業変革してくれるでしょう。もしダメだったとしたら、それこそ、構成から外されるだけです。

参考:https://www.blackrock.com/ 2025年9月

【HDV】トータルリターン

緑:HDV 青:VYM 黄:SPY(SP500)

2年データですが、トータルリターンは、SPY(S&P500)>VYM>HDVですね。5年データを見ても同じです。効率だけを考えれば、S&P500を買うのが、一番良さそう。
トータルリターンは、
2年のデータ2019-2020:SPY45.5%、VYM20.3%、HDV6.8%
1年のデータ2020 :SPY18.0%、VYM6.3%、HDV-1.1%
SPY(S&P500)が、圧倒的ですね。

社会人1年目で「これから投資始めるぞ」という方には、
eMAXISSlim全世界株式eMAXISSlimバランスを退職まで自動定期買付する。
というのを、第一にオススメします。

分配金再投資は非効率です。

【HDV】コロナショック

ショック

不況や〇〇ショックのときに、株価はどうなるか。長期ホールドするにあたり、自分のメンタルで耐えられる下げなのか、を知っておかないと狼狽売りしてしまう危険がありますよね。データで知っておくことで、株価下落時の耐性をつけましょう。

コロナショック時、【HDV】と【VYM】は、ともに、最大36%下落しました。下落率は互角ですが、戻りの速さが違いました。【VYM】の方が早い、というか1年後には、設定以来の最高値を更新しました。

一方、【HDV】は、【VYM】より回復に時間がかかりました。これは、今回のショックが疫病に由来しており、【HDV】保有銘柄上位のエネルギー関係等が足を引っ張っているからですね。

【HDV】ショック時の配当

配当で生活費を賄おうと思っている方には、重要事項です。不況時や〇〇ショック時は、もちろん減配しますので、これを知っておかないと人生計画が破綻してしまうかもしれません。

20182019202020212022202320242025
3月$0.79$0.82$0.91$0.88$0.77$1.04$0.83$0.79
6月$0.79$0.75$0.87$0.81$0.57$0.79$0.92$0.91
9月$0.79$0.85$0.85$0.76$1.23$1.07$1.23$0.94
12月$0.70$0.77$0.92$1.05$1.14$0.98$1.12
                    HDV分配金履歴
20182019202020212022202320242025
3月$0.60$0.65$0.55$0.65$0.66$0.71$0.65$0.85
6月$0.63$0.62$0.83$0.75$0.84$0.87$1.02$0.86
9月$0.67$0.78$0.70$0.74$0.76$0.78$0.85$0.84
12月U$0.73$0.77$0.80$0.93$0.97$1.1$0.96
                    VYM分配金履歴

一目瞭然ですね。安定した分配金を期待している方にとっては、素晴らしい結果だと思います。コロナショックでも減配率は、最小限に抑えられております。株価がガクッと落ちても、このデータを思い出して正気を保ちましょう。

「【HDV】すごいでしょう」と書きたいところですが、ライバルの【VYM】も、優秀です。2020年6月以降の分配金は、平常に戻っており、それに合わせて前述の通り、株価はコロナショックが無かったかのような値上がりっぷりです。

【HDV】まとめ

  1. 高配当かつ財務健全性を重視した、上位企業75社の銘柄で構成。
  2. 分配金は【VYM】<【HDV】
  3. 年4回リバランスがあり、頻繁に銘柄を入れ替える。
  4. 1銘柄の保有割合が大きく、セクターの偏りも大きい。
  5. トータルリターンは、【S&P500】や【VYM】に劣後する。
  6. コロナショック時の株価下落は35%程度、減配率はかなり小さい。

私が【HDV】を購入したのは、

1.品質を重視した採用ルールで、景気減速や金利変動局面で強さを発揮

2.分配金が高い

このふたつが主な理由です。

長期で所持し、リタイア後の生活費を分配金で賄うという目的を考えると、

【VYM】より、こちらに魅力を感じました。

どちらも素晴らしいETFですので、最後は個人の好みですね。

人気高配当ETF【SPYD】については、【HDV】と【VYM】とは、全く違う物だと思っていますので、別の機会にレポートしたいと思います。

追記:SPYDはこちら

コメント