王子ホールディングスは2026年春以降に入社する社員を対象に、退職一時金を廃止し、その分を基本給へ上乗せすると発表しました。
王子HDが退職一時金廃止、基本給に上乗せ 26年春入社から - 日本経済新聞
王子ホールディングス(HD)は2026年春入社以降の社員の退職一時金を廃止する。中途入社の拡大や資産形成意識の高まりで月給を重視する若年層が増えており、退職金の原資で給与を引き上げる。勤続年数に応じて増える退職一時金は終身雇用を下支えしてき...
もちろん、給与体系をシンプルにし、若手人材を確保する狙いもあるのでしょう。
ただ、少し捻くれた見方をすれば、
「高騰する初任給競争に対応するため、退職金を前倒しで給与へ振り替えただけではないか」
とも見えてしまいます。
日本型雇用モデルの転換点
退職金制度は、単なる福利厚生ではありません。
長期雇用を前提に、社員を会社へつなぎ止めるための装置でもあります。
つまり、その縮小や廃止は、「終身雇用」を前提とした日本型雇用モデルそのものが揺らぎ始めていることを意味します。
もし今後、王子ホールディングスに続く企業が増えていけば、
それは単なる制度変更ではなく、日本的な働き方の転換点として記憶されるのかもしれません。
2019年には、トヨタ自動車の経営陣が「終身雇用を守るのは難しい局面」と発言し、大きな反響を呼びました。
当時は半ば象徴的な言葉として受け止められていましたが、
ここ数年の流れを見ると、あの発言は「予告」だったのではないかと思わされます。
無能は生きにくくなる
今後、ジョブ型雇用へ緩やかに移行するのか、あるいは急速に変わっていくのかは分かりません。
ただ、日本型雇用モデルが限界に近づいていることだけは、ほぼ間違いないのでしょう。
そうなれば、「終身雇用」や「年功序列」に守られながら、何とか組織へ居場所を確保していた人たちは、これまで以上に厳しい立場へ追い込まれることになります。
私は就職氷河期世代に生まれたことを、長く「運が悪かった」と感じていました。
しかし、これから訪れるかもしれない「無能が生きられない社会」を上手く泳げる自信はまるでないので、
あの地獄のような時代は、本当の地獄では無かったのかもしれませんね。



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