前回の続きです。

凡人の私が、凡人に勧めるインデックス投資は、資本主義が今後も成長を続けることを前提とした投資です。
もちろん、その前提が未来永劫続く保証はありません。
私自身は、「自分が生きるあと四半世紀ほどであれば、大きく崩れる可能性は低い」と判断して、株式へ全力投資しています。
しかし、子どもや孫の世代まで考えたとき、同じことが言えるでしょうか。
資本主義は永遠ではない
長期投資家にとって最大のリスクは、「資本主義そのものが機能しなくなること」です。
例えば、こんな懸念があります。
富がトップ1%に集中
日本で一瞬流行ったトマ・ピケティの「21世紀の資本」では、
資本収益率(r)>経済成長率(g)
という考え方が示されました。
資本を持つ人は、働かなくても資産が増えやすく、一方で労働所得だけに頼る人は相対的に豊かになりにくい、というものです。
もしこの流れが長期間続けば、資本主義を支えてきた中間層が縮小し、
消費の低迷 → 金融市場への資金流入 → バブル → クラッシュ
という流れにつながる可能性も指摘されています。
地球環境の破壊と資源
企業が利益を最大化するために、二酸化炭素の排出や環境破壊といったコストを地球に押し付けた結果、致命的な環境イベントが起こる可能性。
地球資源の有限性
地球の資源は有限です。
一方、資本主義は「前年より成長すること」を前提としたシステムでもあります。
経済学では、これを「成長の命令」と呼ぶことがあります。
資本主義の経済は、銀行からの融資によって回っており、銀行融資には当然利子があるため、経済全体が拡大し続けることを前提にシステムが組み立てられています。
もし成長が止まれば、
投資の停滞 → 消費の冷え込み → 債務不履行の増加 → クラッシュ
という負の連鎖が一気に起こる可能性があります。
限られた地球という器の中で、永遠に前年比プラスを求め続けることは、本当に可能なのか。
これは長期投資家も、一度は考えてみる価値のあるテーマだと思います。
資本主義を信じるのではなく
人類はこれまで、資本主義を揺るがす危機を何度も経験してきました。
- 1930年代:世界大恐慌
- 1970年代:ニクソン・ショック
- 1990年代末:ITバブル崩壊
- 2008年:リーマンショック
そのたびに制度を見直し、新たな仕組みを作りながら危機を乗り越えてきました。
私は、「成長の命令」という難題を抱えた資本主義は決して万能ではないと思っています。
それでも同時に、人類には問題を解決し続ける力があるとも信じています。
もし私と同じように考えるなら、子どもや孫にも長期投資を勧められるのではないでしょうか。



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