高配当ETF【SPYD】(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF・SPDRポートフォリオS&P500米国高配当株 ETF)の分析をします。
【HDV】とともに、私のポートフォリオの主力ETFです。
2018年から、少しづつ口数を増やしていき、現在は資産の22%が【SPYD】となっています。
同じ米国高配当ETFでも【HDV】【VYM】とは、趣旨が異なったETFですので、それを知った上で投資した方が良いかと思います。
【SPYD】とは
アメリカ市場S&P500の構成銘柄のなかで、配当利回り上位80銘柄で構成されたETF。
提供会社は世界3位の運用会社ステート・ストリート。
銘柄数 | 80 |
純資産額 | 66.86億ドル |
ベンチマーク | S&P 500 High Dividend Index |
配当金 | 0.546774ドル(2024年12月) |
直近分配金利回り | 5.08% |
経費率 | 0.07% |
設定日 | 2015年10月21日 |
見るべきは、配当の高さと経費率の低さですね。このETFを購入する層は、定期的なキャッシュへの期待でしょう。私も分配金を得るためだけにホールドしています。
80社への投資ということで、分散性も十分です。
若いETFですので【HDV】【VYM】と比較して資産額は少なく、これからに期待ですね。
なお分配金額は、月によって、かなりムラがあります。
【SPYD】保有銘柄

前回紹介した【HDV】と比べると、知名度が低い会社が混ざっています。上位保有銘柄を挙げましたが、80銘柄均等割合(1.25%ずつ)で投資していますので、上位保有銘柄を知る意味はありません。
さらに年2回のリバランスで、利回りの低くなった銘柄は外されますので、構成銘柄は、頻繁に変わります。
このようにして、高配当を維持しているのですね。
【SPYD】資産構成

不動産が入っているのが珍しく、設定以来、上位に組み入れられています。金融もまた多いです。上位4セクターで60%超えており、かなり尖ったETFであることが分かります。
トップ5は変わらない事が多いです。
【SPYD】分配金の推移
このETFに関しては、一番大事な項目ではないでしょうか? 年4回の配当で、3の倍数月の月末に入金されます。
2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 | |
3月 | 0.339 | 0.396 | 0.636 | 0.652 | 0.387 | 0.372 | 0.419 |
6月 | 0.461 | 0.365 | 0.398 | 0.405 | 0.465 | 0.486 | |
9月 | 0.447 | 0.263 | 0.386 | 0.418 | 0.440 | 0.457 | |
12月 | 0.497 | 0.606 | 0.127 | 0.507 | 0.534 | 0.546 |
配当利回りは、税引き後3%以上を期待したいところです。資産構成を見ると分かる通り、景気に敏感に反応します。コロナショックのときは、しっかりと減配していますが、慌てて狼狽売りしないように。減配した配当金をもらって耐えると、報われることが多いかと思います。
2021年度は、5%減配という残念な結果ですが、株価が10%程度上がっていることも考慮しておくべきですね。
【SPYD】トータルリターン


2年データですが、トータルリターンは、圧倒的に、SPY(S&P500)>SPYDですね。5年データを見ても同じです。コロナショックの下げも、SPYDの方が激しく、戻りも鈍いです。
効率だけを考えれば、S&P500を買うのが、良さそうです。
【SPYD】〇〇ショック

不況時やショック時に狼狽しないよう、上記のSPYD株価ナイアガラグラフを見て耐性を付けておきましょう。株価も配当も50%減くらいは見込んでおいた方が良いかと思います。
直近はCOVID-19による暴落でしたので、もし金融的な派生なら、結果は変わったかもしれませんね。もっと酷いことになったかもしれません。
【SPYD】まとめ
・80社に1.25%ずつ分散投資しているが、セクターの偏りが大きい。
・不動産が常に20%以上入っている。
・ETFのリバランスのルール上、不人気銘柄が集まることになるが、それゆえに高配当が維持される。
・分配金目的で購入するETFであり、キャピタルゲインには期待できない。
・景気に敏感に反応する。コロナショックにより、暴落に弱い事が判明した。
信託報酬が安く、配当利回りが高い。これが全てのETFです。トータルリーターンでS&P500に負けてしまいますが、私のような、定期的なキャッシュが欲しい人には、魅力的なETFだと思います。
コロナショックでの暴落時に、手放した方が多かったようですが、不況時の(減配したとはいえ)定期的な分配金はありがたい限りです。今をときめく情報系企業など入っていませんし、不人気銘柄が集まっているわけですが、それでもS&P500企業なので、問題は無いと楽観的に思っています。
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