スポンサーリンク

アーリーリタイアと読書 その4

読書 読書

 次に読む本に悩んだときは、どうしていますか?
好きなジャンルから適当に選んだり、好きな作者の本を選んだり、でしょうか?
私は、新たな発掘のためにも、今まで読んだことの無い作品を選ぶようにしています。しかし、ハズレは引きたくない・・。私と同じような思考の、そんなあなたには、本屋大賞の受賞作から選ぶのがオススメです。とんでもないハズレを引くリスクは大幅に下がりますね。
 と、いうわけで、今回、読んだ本はこちらです。

2021年 本屋大賞 第3位『犬がいた季節』 著者:伊吹有喜

1988年夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。「コーシロー」と名付けられ、以来、生徒とともに学校生活を送ってゆく。初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めながら…。昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に、コーシローが見つめ続けた18歳の逡巡や決意を、瑞々しく描く青春小説の傑作。

https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-24325-3.html

 40歳を超えたあたりから、青春小説を手に取ることが増えた気がします。ノスタルジーに浸りたい年頃なのでしょうか?(笑)
 1988年から、学校生活と学校で飼われている犬、を中心としたオムニバス形式の作品です。ちょうど私の学生時代と被るので、「あの頃はこんなことしていたなあ・・」「ああ、これ流行ってたなあ・・」と、読みながら自分の昔を顧みています。
 3章は、平成6年度卒業生の話で阪神淡路大震災の描写が出てきます。当時、私は大阪の大学に通っていて、被災した知人もおり、授業が休みになったり、試験が延期になったり、てんやわんやしていた事を思い出しました。
 この作品での追体験で懐かしいと思ってしまう風景が、誰もが一つは出てくると思います。また、人生において避けては通れない、結婚そして離婚、親の介護、親戚のゴタゴタ、などのツライ要素もしっかり読まされます。

 最終章は、まさに大団円。暖かく優しいラストで、泣かされてしまいます・・。なお、今、青春真っ盛りの方よりも、私のような40代、50代のほうが、より共感できる気がします。とてもオススメです!

 この作品を読んで思い出した小説がこちらです。私が高校生のときに読んでいた作品で、主人公が現実世界と同じように歳をとっていきます。主人公が大学を卒業するくらいまでは読んでいました。作風はまったく違うのですが、なぜか脳のシナプスがピーンと繋がりましたね。


 今、調べてみたら、まだ作品は続いていました。Σ(・□・;)
私が読んでいた頃は、主人公の杉原爽香は15歳だったのに、最新作で47歳になっている・・。

コメント